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王励勤が女学生と公開デュエット!
[2010/03/12]





 3月10日から、黒龍江省ハルピン市の黒龍江大学体育館で行われている「直通莫斯科」。開幕に先立ち、3月9日に黒龍江大学体育館で「直通莫斯科」の記者会見、そして「国家男子チームが我が校にやって来た!(中国ピンパン球男隊走進校園)」と銘打たれたイベントが開催された。

 まず最初に行われたのは、国家男子チームのイベントの定番である「性別大戦(男子選手と女子選手のハンデマッチ)」。馬龍と王励勤が出陣し、黒龍江卓球協会に所属する女子選手2名と、3点ハンデの5点マッチで勝負。結果はなんと2試合とも女子選手の勝利。馬龍と王励勤、翌日の「直通莫斯科」に暗雲が立ちこめる…ことはもちろんなく、お約束の敗戦だ。
 続いては、王励勤・馬琳と学生たちが組むダブルス。学生相手にはもっと厳しいハンデを、ということで王励勤はラケットの替わりにプラスチックの丸いお皿、馬琳はフライパンで出場。馬琳のフライパンのグリップはさすがにシェーク。無理にペン持ちして手首を痛め、「直通莫斯科」を棄権したら劉国梁監督から引退勧告が下されるだろう。カット主体で防戦一方の馬琳ペアに対し、王励勤はお皿から嬉しそうにスマッシュを繰り出した。

 そして、完全に大学祭のノリと化した会場をさらに沸かせたのが、このイベントで出ずっぱりの王励勤と女子学生とのカラオケ。王励勤は国家チームでも随一と言われる美声の持ち主。08年北京五輪後に香港を訪れ、香港芸能界のスターたちと競演した際には、人気歌手のレオ・クー(古巨基)に「プロ並みの美声」と折り紙をつけられている。
 男と女が歌うということで(?)、選ばれた曲はまさかの「デュエット」。若手のトップ女優の趙薇(ヴィッキー・チャオ)を始め、幾つかのラブ・ロマンスが伝えられてきた王励勤だが、女子学生と眼も合わせない歌いっぷりはぎこちなさ満点。冷やかしの声が飛ぶ中、女子学生に導かれるように卓球台の周りを回る姿は、姉に手を引かれた弟のようだ。最後に女子学生に抱きつかれ、ニヤニヤしながら見守っていた劉国梁監督が爆笑する一幕も。
 「卓球もデュエットも楽しかった、とてもリラックスできたよ。明日はみんなに良い試合を見せたいね」(王励勤)。

 ちなみに王励勤がデュエットした曲名は「広島之恋(広島の恋)」。意外にも日本とつながりがある。広島を舞台に、戦争と原爆で傷ついた男女の悲恋を描いたフランス映画『ヒロシマ・モナムール(1959年公開/中国語題:広島之恋)』にインスピレーションを得て、台湾の歌手・張洪量(ジェレミー・チャン)が作った名曲。カラオケでおネエさんと歌うデュエットソングとして人気があるそうで、なかなか大胆な選曲ではある。

王励勤のデュエットなどを伝えるニュース映像はこちら↓
http://sports.joy.cn/video/1088238.htm

Photo:このマイクはカラオケ用ではありませんが…。王励勤の試合の結果などは、後ほど詳しくお伝えします!

「直通莫斯科」男女第2ステージが開幕!
[2010/03/11]





 国家男女卓球チームによる、世界団体選手権モスクワ大会の代表選考会「直通莫斯科」。男子第2ステージは昨日10日、黒龍江省の黒龍江大学体育館で開幕。女子第2ステージは今日11日から、天津市の塘沽体育館で熱戦の火ぶたを切る。
 第1ステージでは波乱が相次ぎ、出場選手の中で世界ランキングが最も低かった許シンが代表権獲得の第1号となった男子チーム。第2ステージでは許シンに替わって雷振華が加わり、引き続き8名によるトーナメントの優勝者が代表権を獲得する。対戦カードは以下のとおりとなっている。

★「直通莫斯科」男子第2ステージ組み合わせ
馬龍(マ・ロン/WR1) vs. ハオ帥(ハオ・シュアイ/WR7)
馬琳(マ・リン/WR3) vs. 陳杞(チェン・チー/WR9)
王励勤(ワン・リチン/WR5) vs. 張継科(チャン・ジィカ/WR12)
王皓(ワン・ハオ/WR2) vs. 雷振華(レイ・ジェンホア/WR64)


 4試合のうち2試合(馬琳vs陳杞、王励勤vs張継科)が第1ステージと同じ対戦カード。不調の王皓は、全中国運動会でともに団体優勝メンバーとなった雷振華との対戦で、復調した姿を見せたい。ベテランの馬琳と王励勤は、何としてもこの「直通莫斯科」を勝ち抜いて代表権を獲得したいし、カタールオープンとクウェートオープンで優勝を逃した馬龍も、世界ランキング1位の名に懸けてこれ以上敗戦を重ねるわけにはいかない。推薦での代表権獲得の望みが薄いハオ帥と陳杞も、この「直通莫斯科」に勝負を賭けるしかない。…世界選手権ではクールな試合態度が多い中国勢だが、この「直通莫斯科」では相当にアツい戦いが展開されそうだ。

 一方、女子は第1ステージに出場した22名のうち、優勝した郭躍と2位の李暁霞を除く上位16名の選手が第2ステージに進出。李暁霞は第1ステージの直前に発症した急性虫垂炎の手術を3月1日に受けたため、第2ステージは欠場。軽い体力トレーニングを経て、第3ステージでは戦列に復帰できる予定だ。
 女子の第2ステージは8人ずつグループA/Bのふたつのグループに分かれて予選を行い、各グループの上位2名が準決勝に進出。決勝戦を勝ち抜いた選手が2人目の代表権獲得者となる。グループの組み合わせは以下のとおり。

☆「直通莫斯科」女子第2ステージ組み合わせ
グループA:郭炎・曹臻・馮亜蘭・彭陸洋・文佳・常晨晨・王シュアン・范瑛
グループB:劉詩ウェン・丁寧・李暁丹・姚彦・木子・武楊・楊楊・饒静文


 全体的に見て、グループBのほうが厳しい組み合わせとなった。グループAは順当にいけば郭炎が勝ち上がりそうだが、2位以下は予測が難しい。世界ランキング10位の范瑛は、第1ステージで18位に沈みながら、李暁霞の欠場により幸運にも第2ステージへ駒を進めた。グループBは劉詩ウェンと丁寧が実力的に抜けているが、姚彦や木子らの底力も侮れない。カット打ちへの不安が完全に払拭されたとは言いがたい丁寧にとっては、カット主戦型の武楊の存在も脅威。
「最近の国際大会でのプレーをみる限り、今回代表権を獲得する確率が一番高いのは劉詩ウェン。しかし、国際大会と国家チーム内の試合は違う。チームメイトとの戦いはメンタルに様々な変化を生むし、郭炎や丁寧らにもチャンスはあるだろう」(施之皓監督)。果たしてその結果は…?

Photo上:ダークホースとなるか、「直通莫斯科」で王皓と対戦する雷振華
Photo下:張怡寧、郭躍、李暁霞がいない今回の「直通莫斯科」。劉詩ウェンには負けられないプレッシャーがかかる

愛弟子をかばった王涛「体重100kgでも勝てる」
[2010/03/10]





 国家男子チームの劉国梁監督から減量の指令を受け、今年1月の厦門(アモイ)での集合訓練でダイエットに取り組んでいた現世界チャンピオンの王皓。81キロあった体重は「目標は75キロだったが、想像以上に減量が順調で、73キロまで落ちた」(八一解放軍男子チーム・王涛監督)という。ITTF(国際卓球連盟)のitTVなどでは、かなりほっそりした王皓の姿を確認することができる。
 しかし、肝心の試合は全くの不調。カタールオープンでは(04年アテネ五輪決勝で敗れたものの)圧倒的な勝率を誇っていた柳承敏(韓国)に敗れ、クウェートオープンでは準々決勝で後輩の張継科に競り負けた。この中東の2大会に先駆けて行われた「直通莫斯科」では、初戦でハオ帥にストレート負けを喫しており、現世界チャンピオンの悩みは深い。

 「マスコミが王皓の体重にばかり注目するから、それが彼にとって大きなプレッシャーとなり、不調を招いている部分がある。そんなに王皓の体重ばかり書き立てるのは止めてくれないか」。自身も現役時代、太鼓腹(たいこばら)の丸々とした体格で「パンダ」の愛称をとった王涛監督は『中国体育報』でそうコメントしている。試合中にミスをすると「王涛、痩せろ!」の声が飛んだという、中国卓球史に残る「ぽっちゃりプレーヤー」だった王涛。それだけに、体重ばかり取り上げられる愛弟子の窮状が見過ごせないのかもしれない。
 「太っているか、痩せているかはそれほど大事なことじゃない。体重100kgだって勝つことはできるよ。92年のバルセロナ五輪では僕は体重60kg、95年の世界選手権天津大会では72kgもあった。それでも、キレのあるプレーができれば良いと確信していたからね。王皓は今73kgくらいだけど、身長は176cmある。それに比べたら、当時の僕のほうがずっと太っていたよ」。

 驚異的な運動能力を誇る選手が、必ずしもビッグタイトルを獲るとは限らないし、体重が急激に落ちると逆にフォアで動き過ぎ、勝ち味が遅くなってしまう選手もいる。1カ月半ほどで体重を8kg落とした王皓、確かに少々ダイエットを急ぎすぎたのかもしれない。現在の不調が彼にとって、ロンドン五輪を見据えたいわば「メンテナンス」の時期であることを祈りたいが、馬龍・張継科・許シンらの若手も虎視眈々(こしたんたん)と五輪の椅子を狙っている。26歳と選手としてはピークの年齢で、体重の乱高下から招いた不調が長引き、若手に遅れをとってしまうようなことがあれば、悔やんでも悔やみ切れないだろう。

Photo:09年全中国運動会の団体表彰で、ともに写真に収まる王涛と王皓

劉国梁が成都で餃子屋に転身?
[2010/03/04]





 1月14日、中国男子チームの劉国梁監督の企画・立案のもと、「直横大対決(ペンvsシェーク大対決)」が行われた四川省成都市。悠久の歴史を持つこの古都で、卓球にまつわるちょっとした騒ぎが持ち上がっている。

 騒動の発端は、成都市で発行されている『成都商報』が運営する地域情報サイト「成都全捜索」に寄せられた、ハンドルネーム“jujuber”という女性からの書き込みだった。2月のある日の昼下がり、成都市の慶雲西街のとある一軒の餃子屋に入ったjujuberさん、餃子を運んできた店員を見上げてびっくり仰天した−「劉国梁が餃子を運んできた!」。国家チームのジャージを前掛けに変えて、鋭い眼光を少しやさしくした他は、まさしく瓜二つだったそうだ。
 「劉国梁は国家男子チームの監督を辞めて、成都で餃子屋に転身したのかしら? それとも成都の美食の噂を聞いて、“覆面調査員”をしているのかも。もしかして…、お忍びで成都に美女を探しにきたの?」とjujuberさんは想像をたくましくしたようだが、落ち着いて本人に聞いてみて一件落着。「僕は劉国梁じゃないですよ、でもみんなそっくりだって言いますね」。

 「劉国梁にそっくりすぎる餃子屋さん」の正体は、今年20歳になったばかりの秦龍さん。写真で見てみると多少は似ているが、中国にはざらにいる顔という気もする。5年ほど前に餃子屋で働き始めた時には、劉国梁に似ているとは誰にも言われなかったそうだが、仕事が落ち着くに従って運動嫌いの秦さんは体重が急増。体重が15kgも増え、毎日のように「劉国梁にそっくりだ」と言われるようになったというから傑作だ。結婚を予定している同じ餃子店の女子店員とは、ユニフォームを来て結婚写真を撮ることも計画中だとか。
 最近、日本に続いて「美人すぎるバスの車掌さん」「美人すぎる飴売り」などが続々と登場、マスコミへの売名行為という批判も多い中国だが、秦龍さんの今後も少々心配になってくる。もっとも、餃子店の女性店主は「マスコミに騒がれると、彼が根拠のないうぬぼれをして、今後のためにならない」と取材を拒否。まさしく地に足のついた感覚と言うべきで、この騒動もこれ以上大きくなることはなさそうだ…。

↓餃子を仕込んでいる秦龍さんの写真はこちら(中国・人民網)
http://news.xinmin.cn/rollnews/2010/03/04/3854963.html

Photo:正確には「“監督になってからの”劉国梁にそっくりな餃子屋さん」。劉国梁、ファンのためにももう少しダイエットしたい?

許シン、ドラマチックなプロツアー初優勝!
[2010/03/02]





 2月23〜27日に行われたITTFプロツアー・クウェートオープンで、世界ランキング15位の許シンがプロツアー初優勝を果たした。プロツアー出場10大会目での初優勝は王皓(8大会)には及ばないが、馬琳(10大会)と並び、また王励勤(16大会)や馬龍(17大会)を上回る記録。まだプロツアーでの優勝がないライバルの張継科を一歩先行し、中国男子チームの主力選手へ成長しつつあることをアピールした形だ。

 もっとも、クウェートオープンの前週に行われたカタールオープンでは、1回戦で徐賢徳(韓国)に敗れていた許シン。今大会でも準々決勝でプロツアー・グランドファイナルでは勝っている上海市チームの先輩・王励勤に敗れ、一度はトーナメントから姿を消していた。しかし、王励勤のラケットから基準値以上の有機溶剤が検出されて失格となったため、奇跡の復活で準決勝に進出。馬龍に終始リードを許しながら辛くも逆転勝ちを収め、決勝では馬琳に3回のマッチポイントを奪われながら、大逆転で優勝を飾った。これほどドラマチックというか、危うい低空飛行の優勝もなかなかないだろう。
 「彼はカタールオープンでは、まだ(出場権を獲得した)『直通莫斯科』での喜びに浸っている雰囲気が抜け切っていなかった。クウェートオープンもカタールオープンよりちょっと調子が良かったくらい。今回の優勝は偶然というか、ラッキーな部分もある」(許シンの担当コーチ・秦志ジェン/出典『新浪体育』)。秦コーチの意見は手厳しいが、若手選手にとって勝利は最大の栄養。許シン、今回の優勝でさらに大化けする可能性もある。

 一方、女子シングルスでは、カタールオープン決勝で郭躍にゲームオールで敗れた劉詩ウェンが、今度は決勝で福原愛(ANA)をゲームオールで破って優勝。「カタール・クウェートの両大会で優勝」という、世界団体戦の代表権獲得の条件は満たせなかったが、コーチ陣へは大きくアピールしたはずだ。「劉詩ウェンこそ女子チームの新しいリーダー」、先輩の郭躍や李暁霞を差し置いて、そう報道するマスコミも次第に増えてきている。

Photo:許シン、2010年は飛躍の年か?(写真は2010年1月のITTFプロツアー・グランドファイナル)

2010年、中国卓球界で最もホットな場所とは?
[2010/02/26]





 今年2010年、中国のとある都市でビッグゲームが相次いで開催される。2008年の世界団体選手権の開催地として記憶に新しい広東省の省都、広州市だ。3月26〜28日までアジアカップ、29〜30日までフォルクスワーゲンカップ、そして11月12〜27日には第16回アジア競技大会(卓球競技の開催期間は未定)。やはりアジア競技大会への注目度が高いが、今年度からの新設大会であるフォルクスワーゲンカップも興味深い。日本から水谷隼、福原愛の両選手が参戦する、世界ランキングの上位選手8名(各国1名のみ)によるトーナメントに加え、5つのペアが3分の持ち時間でラリーのパフォーマンスを競う「Spectacular Pairs」も開催。ワルドナー&パーソン(スウェーデン)、セイブ兄弟(ベルギー)、松下浩二&渋谷浩(日本)など往年の名ペアが顔を揃えている。

 広州市のある広東省は、北京・天津・上海などと並んで、中国卓球のひとつの中心地。中国国内でも群を抜く経済力を背景に、これまで数多くの国際大会を開催してきた。86年にアジア選手権、93年に男子ワールドカップ、03年にITTFプロツアー・グランドファイナル、05・09年に女子ワールドカップ、06・07年にITTFプロツアー・PANASONICオープンと一つひとつ挙げていくとキリがない。来年は深セン(土+川)市で第26回ユニバーシアードも開催予定だ。1995年に順徳市で、現在の中国卓球クラブ超級リーグの前身である「全国クラブカップ」が初めて開催されたことも特筆すべきだろう。

 輩出した選手の代表格は、なんと言っても中国初の世界チャンピオンである容国団(ロン・グオトゥアン)と、85・87年世界チャンピオンの江加良(ジァン・ジャーリァン)。容国団は香港育ちだが、ふたりとも原籍は広東省中山市。ルックスと実力を兼ね備えていた広東卓球界の二大スターだ。現在の広東省卓球チームは、経済的に豊かなこともあって東北部や内陸の省からの移住選手がほとんど。馬琳、張超、劉詩ウェンは遼寧省、女子チームのベテラン・曹幸ニィは湖南省の出身。また男子チームのホープである金義雄は、珍しく漢族ではなく朝鮮族(中国国内に居住する朝鮮民族)の出身だ。

 日本から広州市までは、成田空港から4時間半、新関西国際空港から4時間のフライト。3月26〜30日に広州に行けば、アジアカップとフォルクスワーゲンカップがまとめて観戦できます。中国四大料理のひとつ、広東料理とセットでトップ選手のプレーを堪能してみてはいかがでしょうか?

Photo上:08年世界団体選手権が行われた広州体育館
Photo下:地元で行われるフォルクスワーゲンカップに出場する劉詩ウェン

八一解放軍男子チーム、巨大スポンサーを獲得
[2010/02/24]





 昨シーズンの中国卓球クラブ超級リーグで、世界チャンピオン王皓を擁しながら7位に沈んだ八一工商銀行・男子チーム。実質的に中国の国軍である八一解放軍を、巨大銀行である中国工商銀行が長くスポンサーとして支えてきた。スポンサーが目まぐるしく変わる超級リーグにあって、長く冠名の変わらない稀有なクラブだったが、昨シーズンは女子チームのスポンサーが長安医院(山西省西安市)にチェンジ。そして今シーズンは男子チームが新たなスポンサーを獲得した。

 新たに八一解放軍・男子チームのスポンサーになったのは、造船業を中心とする重工業大手の熔盛重工集団。4年間で3200万元(約4億2500万円)という複数年契約を結び、クラブ名は「八一熔盛重工」となる。八一解放軍では、男子サッカーチームがスポンサーの獲得に苦しみ、2003年に解散。卓球の超級リーグでも、女子の重慶康徳が昨シーズン残留に成功しながら、スポンサーを獲得できず超級リーグへの参戦権を譲渡している。八一解放軍・男子チームは向こう4年間はひと安心で、超級リーグでは久々の大型契約となった。

 1964年、第2回全中国運動会の終了後に結成された八一解放軍卓球チーム(八一は解放軍の建軍記念日である8月1日)。正式名称は「解放軍八一体育工作大隊ピンパン球中隊」という長ったらしいもので、あくまでも軍隊の中の一部隊であり、所属選手たちも軍人だ。これまでに男子の施之皓、李振恃、王涛、劉国梁、王皓、女子の戴麗麗、童玲など数多くの世界チャンピオンを輩出し、中国卓球界でも屈指の名門と言える。結成の中心人物で今年81歳になる賀捷は、1961年の第26回世界選手権北京大会で審判長を務め、中国卓球協会の副主席などを歴任した中国卓球界の元老のひとりだ。男子チームはここ数年若手が伸び悩み、王皓のワンマンチームという印象が否めないが、新たなスポンサーを迎えて奮起できるか。

Photo:八一解放軍・男子チームの主力メンバー、昨年9月の全中国運動会で混合ダブルス3位に入った徐克(上)と、シングルスで陳杞を追いつめた楊暁夫(下)

王励勤復活? カタールOPで33カ月ぶりの戴冠
[2010/02/23]





 2月17〜21日にカタール・ドーハで行われたITTFプロツアー・カタールオープン。プロツアーの中では賞金総額が3番目に高い30万ドル(約2,750万円)、世界のトップクラスが参戦するこの大会で、中国は男女シングルス・ダブルスの4種目を制したものの、幾つかのサプライズもあった。

 まず、男子シングルスで優勝したのは31歳の大ベテラン、王励勤。王励勤がプロツアーで優勝したのは06年のジャパンオープン荻村杯以来、なんと23大会ぶりだ。この間に準優勝が4回、3位が9回あるが、優勝には縁がなかった。準決勝では07年のパナソニック中国オープンで勝利して以来、国際大会では連敗に次ぐ連敗だった馬龍を4−2で撃破。今回の優勝が復活の狼煙(のろし)なのか、それとも最後の残り火なのか。まだ見極めるのは難しいが、少なくとも5月の世界団体選手権のメンバー入りに向け、大きくアピールしたことは間違いない。

 一方、その他の中国の男子選手たちは相次ぐ波乱に見舞われた。まず許シンが1回戦で、左シェークドライブ型の若武者・徐賢徳(韓国)に完敗。国際大会や超級リーグの戦績を見ると、許シンはややサウスポーを苦手とする傾向があるようだ。また、「直通莫斯科」で代表一番乗りを決めた直後の敗戦は、気の緩(ゆる)みと取られても仕方がない。このような敗戦は国家チームの首脳陣が最も嫌うところだ。
 また、3回戦では現世界チャンピオンの王皓が柳承敏(韓国)に惜敗。王皓vs柳承敏は、言わずとしれた04年アテネ五輪・男子決勝の対戦カード、この決勝での敗戦以外は、王皓が対戦成績で圧倒していた。王皓は昨年11月のアジア・ヨーロッパチャレンジ(ヨーロッパステップ)でボル(ドイツ)、七台河・国際男子卓球争覇賽で呉尚垠(韓国)と朱世赫(韓国)、12月の東アジア競技大会・男子団体決勝で水谷隼(日本)、そしてITTFトーナメント・オブ・チャンピオンズで再びボル(ドイツ)に敗れている。今回の柳承敏戦の敗戦によって、わずか4カ月の間に6回も外国選手に敗れているのだから、コーチ陣も頭が痛い。

 カタールオープンはプロツアーの主要大会でありながら、中国男子チームにとって「鬼門」とも言えるほど、不思議と相性の悪い大会だった。2005年に王励勤が男子シングルスで優勝するまで、シングルスのタイトルを獲得できなかったのだ。その王励勤の優勝で面目を保った中国だが、序盤から相次いだ番狂わせは、「カタールの呪い」が完全に消えてはいないことを改めて印象づけた。

Photo上:長いトンネルを抜け、23大会ぶりの戴冠となった王励勤
Photo下:王皓、お腹が空いて力が出ない…のか?

リ・ジャウェイ、世界団体戦へ向け再始動
[2010/02/17]





 昨年10月13日に第一子となる男の子を出産したリ・ジャウェイ(シンガポール)が、この2月からシンガポールチームの訓練に復帰している。
 生後4カ月になった天睿くんを北京に住む母親と叔母に預け、シンガポールに戻ったリ・ジャウェイ。「天睿のことは恋しいですが、彼をシンガポールに連れて戻るわけにはいきません。どうしても訓練に集中できなくなってしまうから。だから毎日母親に天睿を抱いてもらって、ネットのビデオ通話をしています」(出典:『聯合早報』)。天睿(ティエンルイ)くんの英語名であるTerry(テリー)の英字のネックレスを、練習中も欠かさずつけているそうだが、「ロンドン五輪でのシングルスのメダルが目標。しばらくの間の犠牲は仕方ない」とキッパリ言い切っている。

 昨年12月から、母校の什刹海体育学校で練習を再開したリ・ジャウェイ。現在はトレーニングを重点的に行い、体重をピーク時に戻す努力を続けている。国際大会への復帰は3月18〜21日に行われるITTFプロツアー・ドイツオープンと伝えられているが、現在のところITTF(国際卓球連盟)のエントリーリストには入っていない。まずは2010年1月発表で23位(最高位は3位/05年10月発表)まで落ちている世界ランキングを再び上昇させることが目標になる。
 3番手のユ・モンユが成長著しいシンガポール女子チームだが、中国や韓国といったアジアのトップチーム相手には、やはりリ・ジャウェイの存在が欠かせない。1年余りのブランクの影響は少なくないはずだが、日本女子チームにとっては手ごわいライバルの復帰となりそうだ。

Photo:ベスト体重まであと4キロだというリ・ジャウェイ。「競技人生の中で一番キツい時期」だそうです

国家チームに春節の“三禁”!
[2010/02/16]





 一昨日の2月14日、中国は2010年の春節(旧正月)を迎え、中国全土が祝賀ムードに包まれた。2月13〜19日の7日間は法定休暇(20・21日は振替出勤)となり、それに先駆けて延べ人数で25億人が大移動すると言われている。中国の企業、工場は完全にストップしてしまうため、日本の企業への影響も少なくない。

 福建省厦門市と江蘇省通州市でそれぞれ集合訓練を行っていた国家男子・女子チームもすでに訓練を終了。2月11日から選手たちには束の間の休息が与えられた。もっとも、明日17日からITTFプロツアー・カタールオープンがカタール・ドーハで行われるため、この大会に出場する男子の馬龍・王皓・馬琳・許シン・張継科・王励勤、女子の劉詩ウェン・郭躍・郭炎・丁寧・曹臻・姚彦の各6選手とコーチ陣は2月15日には北京に集合している(その他の選手は16日に集合)。男子の6選手はこのうち1名が世界団体選手権のメンバーから外されるサバイバル・バトル、そして女子はカタールオープンとクウェートオープンで連続優勝すれば、世界団体選手権の出場権が与えられる。日本のトップ選手が全日本選手権前の正月をゆっくり過ごせないように、中国選手もまた春節に羽を伸ばすことはできないのだ。
 そして国家チームの主力選手たちには、そんなハードスケジュールに追い打ちをかけるように、国家チーム・マネージャーの黄ピャオ氏から次のような「三カ条」が出されている。

壱「車を運転するべからず」
弐「暴飲暴食するべからず」
参「大酒を飲むべからず」

 この三つの「〜べからず」は長く国家チームの選手たちに言い続けられてきたそうだ。暴飲暴食の後に重ねて大酒を戒めるあたり、よほど選手たちのお酒での失敗が多かったのだろうか? ちなみに壱の「車を運転するべからず」も、黄ピャオ氏が説明して曰く「現在でも飲酒運転が後を絶たないため、選手たちが運転している途中で飲酒運転の事故に巻き込まれ、思わぬ被害を受ける可能性もある」(出典:『成都商報』)。…結局三カ条ともお酒と無縁ではないようだ。
 昨年は国家男子チームで、春節の休暇前に体重測定が行われ、1キロ以上体重が増加した選手には罰金やランニングなどのペナルティが与えられている(中国リポート2009/02/13「国家男子チームの体重増はNG」参照)。世界ランキングのトップ10に名を連ねる選手たちへの訓告としては、いささか拍子抜けする内容のこの三カ条。現世界チャンピオンの王皓が、泥酔しての暴力事件に激太りと前科を重ねていることを考えると、致し方ないところかもしれない。

Photo:春節でのリバウンドが怖い王皓、コーチも目を光らせているはず

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